体で伝える愛言葉
雪だるまが二個ならんで、こっちをにらんでる。


逆にウケるんだけど。


琴弥なんか笑いをこらえられていない。


「おいてめぇら、男なめてると酷い目に合うぞ。」


雪だるまが喋ってんじゃねぇよ。


「その顔でナンパとか自惚れにも限度があるだろ~。鏡観て出直してこいよ。」


喧嘩うっちゃった。


「なんだと?」


「ってか酷い目ってどんなの~?うちらバカだからわかんな~い。」


「こう言うことだ。」


男の一人が殴りかかってくる。私はそれを避けてすねにけりを入れた。


「調子に乗るな。」


もう一人が私を殴ろうとするが、琴弥に蹴られて、うずくまる。


そこから、私たちの殴りあいの喧嘩が始まった。


さすがに相手は男なだけあって力が強い。


正直痛すぎて泣きそう。


でも女だからってナメられたまま終わるのは絶対にいや。


私たちの性格上負け逃げなんかあり得ないのだ。
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