体で伝える愛言葉
凜はよく泣くようになった。


まるで父親がいないことわかってるみたい。


私はいったん廉斗のそばを離れて、凜を寝かせつける。


凜…君はパパが今帰ってこないことを分かってるの?


バパが恋しい?


ママは正直すごく不安だよ。


でもね、強くなるって決めたんだ。


今パパは、疲れて休んでるだけ。


すぐに起き出して、またあなたと遊んでくれるから。


今は、少しだけママで我慢してね。


「大丈夫…心配しないで…。」


凜は私の腕の中で、眠りについた。


そっとベットに戻す。


廉斗が倒れてから、ずっと病院に泊まり込み。


みんな私の体調を気遣ってくれる。


少し寝た方が良いって言われるけど、眠らないんじゃなくて、眠れないんだ。


でも、さすがに少し…つかれたかな。


今なら少し眠れそうな気がする。


眠ってもいいかな。


目覚めたら、いつもみたいに廉斗が笑顔でおはようって言って、キスしてくれるかな?


淡い期待をしながら、私は眠りについた。
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