体で伝える愛言葉
廉斗は、私の手を、引き離すと振り返って、私の髪をなでた。


「か…り…心配するな…必ず…かえてくるから。」


私は首を横に振る。


「だ…じょ…ぶ…俺を信じて。」

私は、廉斗から少し離れると、笑顔で廉斗を見送った。


「ご、め、ん、ね。」


廉斗は、行ってしまった。


ちゃんと帰ってきてくれるよね?


信じていいよね?


おばさんが、私の肩に手をおいた。


「大丈夫よ。花梨ちゃん。何も心配せずに待っていてあげて。」


「はい。」


廉斗…待ってるから。
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