蘭蝶Ⅲ【完】
9.再開と驚き
‐‐陸side‐‐


桜がいなくなって、俺たちの間に沈黙が流れる

きっと桜は気を使って、俺たちを二人にさせたんだろう



晴人「…久しぶり、だな…」



沈黙を破ったのは晴人だった



晴人「びっくりしただろ?

俺が不良になってて」

陸「あぁ。まさか晴人が不良とはな。

…そういう俺も不良だけど」



苦笑気味に返す

でも、本当に驚いた

晴人は、不良って感じの奴じゃなかったから


晴人「確かにな」


また話題がみつからず沈黙ができる

謝らなければいけないというのは分かってるけど、

沈黙は破りずらい


陸「…あんときは、悪かったな…」



覚悟を決めて謝ると、驚いた顔をされた



晴人「な…んで…」


まるで、“お前は悪くないだろ?”

とでも言いたげな目で俺を見てくる
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