蘭蝶Ⅲ【完】
桜「いだっ!」

蓮「今一人の世界に入ってただろ。

ほら、早く集会始めんぞ」

桜「…はーい」


一人の世界に入ってたのは否定できないから、しぶしぶうなずく



蓮「今から集会始めるから静かに」



蓮の一言で、倉庫はたちまち静まりかえる



蓮「今から集会を始める。

今は出発前だから、桜からの話で終わりだ。

じゃあ、桜よろしく」



蓮と変わって、今度はあたしが喋る



桜「…とうとう、今日は高松組との戦いです。

詳しいのは前に話した通り。

その通りに戦ってくれればいい。



あたしは、犠牲を出したくない。

誰も犠牲にならず、皆でここへ戻ってくる。

もちろん、無傷とまでは行かない。

本来なら、相手は銃を使ってるんだから死ぬ確率もある。

でも、誰かを犠牲にして勝っても嬉しくない。

だから…皆、必ずここへ帰ってくると約束して下さい。

あたしたちの居場所に…帰ってくると。

最後に、こんな危険な戦いに来てくれてありがとう。

来ないという選択肢もあったのに、皆は信じてついてきてくれた。

あたしは、こんな仲間を持てて恵まれてると思う。

だから…あたしは、ついてきてくれた皆を。

信じてくれた皆を、必ず守る。

こんなあたしについてきてくれて、信じてくれて、本当にありがとう」



そう言ってあたしは深々とお辞儀をする
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