蘭蝶Ⅲ【完】
―――隣で、人が動く気配がした

その人は―――――蓮で


蓮も、あたしと同じようにお辞儀をしていた

すると、皆もお辞儀をする


あたしたち、幹部全員が頭を下げたとなって、

下の子たちはちょとうろたえてるのが分かった

まあしょうがないか

普通、トップがお辞儀なんてしないわな

ましてや幹部以上全員だし



翔太「…総長、皆さん。

顔をあげて下さい」



翔太の声で、皆顔を上げる


そこには、戸惑ったような、困ったような。

でも嬉しそうな顔をした翔太がいた



翔太「俺たちは、皆の思いは1つです。

仲間を守るため。

そして、仲間を勝利に導くためだったら、

命なんて捨てます。

それほどに、俺たちの中で“居場所”というのは大切なんです。

この居場所は絶対に失いたくない。

そして、ここには総長たちは必要不可欠な存在。

その存在を守るためなら、どうなったっていいんです。

ですから―――――お礼を言うのは俺たちの方です。

居場所を与えてくれて、仲間に入れてくれて。

すごく感謝してます。ありがとうございました」



そうして、翔太もあたしたちと同じように頭を下げた
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