蘭蝶Ⅲ【完】
公園の中に、人の気配は全くなかった



陸「嵐の前の静けさ、だな」

隼人「確かに。今の状況にぴったりだな~」

楓「いつ嵐が来るんだろうねー?」



皆軽口を叩いているけど、口調とは裏腹に目は笑っていない



桜「…なるほどね」



あることに気付いて小さい声でボソッと呟く



桜「…千夏。今日、千夏はどうすることになってんの?」



近くにいる千夏に、周りに聞こえない声で聞く



千夏「今日は、組で待機になってるけど…

何で?」



変装した千夏が不思議な顔をして聞いてくる


今日の千夏は、この間と似たような感じの変装をしている

違うのは、服装くらい


千夏はこっちの作戦の一つでもあるから、最初は変装してもらてる



桜「…偵察がいる。

あそこの茂みに隠れてるよ。

…大方、あたしたちの出方を見て、

一番いいタイミングで仲間を呼ぼうと思ってるんじゃない?」




あたしがある方向を目で示しながら言う
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