蘭蝶Ⅲ【完】
二人は知り合い…?

いや、知り合いなのは当たり前だ

同じ組だし


ただ…親しい関係って感じがする

あいつも、千夏を見る目がどこか柔らかい

でも切ない目で見てる感じ



桜「千夏?」



あたしがそう声をかけると、千夏が

「あ、桜たちは知らないんだった」

と言って教えてくれた



千夏「きいにぃはさ。

あたしの子守り役っていうか…

小さい頃から、よくあたしと遊んでくれたの。

大きくなってからはあまり話さなくなったけど

それでも、組の中では一番信頼もしてたし仲もよかった

まぁ、そんなきいにぃに疑われてたんだけど」



千夏は苦笑しながら言った


千夏とそのきいにぃって人は…

多分、かなり親しかったんだと思う

二人の目を見たらそんな感じだった



「…小さいころから見てた分、分かるんだよ。

“この子は闇の世界にいるべきじゃない”

って。だから、なんとなく分かった」



それを聞いて、千夏は

「そっか…」

と呟く





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