エスメラルダ





 ───ぶつん、という音がした。




 そして、世界をさかさまに振るったような音が続く。





 何が起こったのか一瞬、誰にも解らなかった。






 エスメラルダはその緑の瞳を見開く。





 何故?


 何故わたくしの立っていたところで、レーシアーナがシャンデリアの下敷きになっているの?




 真紅が広がる。
 とめどなく……。
 

< 151 / 185 >

この作品をシェア

pagetop