センセイと一緒 ~feel.Naoki~



――――そして10分後。

鈴菜は唖然と黒板を眺めていた。

どういうわけか他の委員はあっという間に決まってしまい、残っていたのは学級委員だけだった。

自分の名前が『学級委員』欄に書かれているのを、鈴菜はうーんと首をひねりながら見つめていた。

……なんだか前もこんな感じで決まった気がする。

委員は早いもの勝ちではあるが、保健委員など、あまり人気のない委員まですぐに決まってしまうとは思わなかった。

ちなみに学級委員長は直樹だ。

学級委員は直樹と一緒にやったことがあるし、全く知らない人とやったことのない委員をするよりはいいかもしれない。

けれど……。


「……」


直樹の傍にいると、やはり自分は直樹に惹きつけられる。

彼女がいると分かっていても……。

かすかな胸の痛みを覚えながら、鈴菜は教壇に立つ沢村先生を見た。


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