センセイと一緒 ~feel.Naoki~




「そうだね、まず一つ目は。……これから、君のことを名前で呼びたい。鈴菜って呼んでもいい?」


言いながら、直樹は鈴菜の目をじっと覗き込む。

……長い睫毛の奥の、真剣な瞳。

少し熱を帯びたその瞳に、鈴菜は胸がドキドキするのを感じた。

そのドキドキに押されるように、鈴菜はこくりと頷いた。


「……い、いいよ」

「じゃあ二つ目。俺のことも名前で呼んでほしい。もちろん、下の名前でね」


直樹の言葉に、鈴菜はカッと頬を赤くした。

下の名前、って……

直樹は鈴菜の手を握る手に力を込め、言った。


「さ、言って?」

「……直樹君?」

「『君』はいらないかな。もう一度」

「……直樹」


心臓がバクバクする。



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