センセイと一緒 ~feel.Naoki~
直樹は熱を帯びた、掠れた声で言う。
鈴菜も直樹の背に手を回し、ぎゅっと力を込めた。
……それは、鈴菜も同じだ。
直樹のキスに、心臓が壊れそうなぐらいドキドキするように……
直樹も、ドキドキしているのだろうか。
鈴菜はそっと直樹の胸に耳を寄せた。
……早い鼓動。
直樹も鈴菜と同じようにドキドキしているのだ。
――――なんだか、安心する。
鈴菜は頬を染め、直樹を見上げた。
「私も、かさ……じゃなかった、直樹とキスしてると、何も考えられなくなる」
「鈴菜……」
「おんなじだね。……なんか、嬉しい」
くすりと笑った鈴菜に、直樹も目を細めて笑った。
……熱を帯びた優しい瞳。
鈴菜の大好きな瞳。
二人はもう一度軽くキスした後、手を繋いで繁華街の方へと歩き出した。