センセイと一緒 ~feel.Naoki~
10月中旬。
鈴菜は学校で校外模試を受けていた。
夏からの鬼のような猛勉強のせいか、K大学は無事A判定となった。
あとはこの状態をキープできればいい。
とはいってもあと5か月あるので、キープするにもそれなりに努力が要るが。
試験の後、鈴菜は進路調査票を片手に進路指導室へと向かった。
……確かAブースだったような気がする。
中に入ると、沢村先生の姿が見えた。
「ハイ、次は森下さんねー。えっと、今の成績は……」
沢村先生は言いながら鈴菜の成績表を取り出した。
1科目ずつチェックしていく。
「数学と生物はだいぶ上がってきたわね~。あとは平均的に勉強していけばいいんじゃないかしら?」
「はい」
「ま、わからないところはカレシにマンツーマンで教えてもらいなさいな。そこらの家庭教師より優秀よ、彼は。教えるポイントを良く知ってるからね~」