センセイと一緒 ~feel.Naoki~



進路指導室を出た後。

鈴菜はふらっと中庭へと降りた。

……直樹と付き合い始めて一か月弱。

今は平日も土日もほぼ直樹と一緒に居る状態だ。

平日は補講の後、二人で勉強してから帰途につく。

そして土日は、それぞれの講義が終わるのを待って、公園や喫茶店でデートをして帰る。

はっきり言って、食事と寝るとき以外はずっと一緒に居るような状態だ。

といっても一緒に居る時間の90%は勉強漬けなのだが。


「……」


鈴菜は中庭の芝生の上に座り、寝転んだ。

爽やかな秋風が木々を揺らして通り過ぎていく。

直樹と付き合い始めてから、鈴菜はこれまで以上に直樹に惹かれていくのを感じていた。

恋人になった直樹は、これまで以上に優しく鈴菜に接するようになった。

たまに少しイジワルな時もあるが、総じて優しい。

そして、手を繋いだり、キスしたりすると……



< 113 / 211 >

この作品をシェア

pagetop