センセイと一緒 ~feel.Naoki~
進路指導室を出た後。
鈴菜はふらっと中庭へと降りた。
……直樹と付き合い始めて一か月弱。
今は平日も土日もほぼ直樹と一緒に居る状態だ。
平日は補講の後、二人で勉強してから帰途につく。
そして土日は、それぞれの講義が終わるのを待って、公園や喫茶店でデートをして帰る。
はっきり言って、食事と寝るとき以外はずっと一緒に居るような状態だ。
といっても一緒に居る時間の90%は勉強漬けなのだが。
「……」
鈴菜は中庭の芝生の上に座り、寝転んだ。
爽やかな秋風が木々を揺らして通り過ぎていく。
直樹と付き合い始めてから、鈴菜はこれまで以上に直樹に惹かれていくのを感じていた。
恋人になった直樹は、これまで以上に優しく鈴菜に接するようになった。
たまに少しイジワルな時もあるが、総じて優しい。
そして、手を繋いだり、キスしたりすると……