センセイと一緒 ~feel.Naoki~



翌日。

鈴菜は補講の後、国語の問題集を解いていた。

既に他のクラスメイトは帰り、教室には鈴菜しかしない。

補講の後、直樹は職員室に呼ばれていたらしく、


『俺はちょっと職員室に行ってくるから。戻ったら国語の答え合わせをしよう?』


と鈴菜に言って教室を出て行った。

――――直樹は前と変わらず鈴菜に勉強を教えてくれる。

けれど成績は直樹の方がダントツに良い。

この間の模試でも全国で100番以内に入ったらしい。

そもそも頭の造りが違うんだろうな、と思いながら鈴菜は問題を解いていた。

そのとき。


「あ、いた。森下さん」


ドアの方から声を掛けられ、鈴菜は顔を上げた。

……佑一だ。

佑一は鈴菜の机の前まで来、鈴菜の手元を見た。

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