センセイと一緒 ~feel.Naoki~
「なに? 国語の問題?」
「うん」
「なんかさー。デートでも勉強しようとか言いそうだよね、あいつ。……ま、受験生だからそれが正しいのかもしれないけど?」
佑一は楽しげに笑いながら言う。
鈴菜は何も言えず、まじまじと佑一を見た。
今の鈴菜にとっては『デートで勉強』の方がなんとなく落ち着く。
勉強以外のこと、となると……。
…………。
……。
押し黙った鈴菜に、佑一はいつもの調子で言った。
「あのサ。実は森下さんにひとつ、頼みがあるんだよね」
「……え?」
「実は来月、水咲の誕生日でさ。あいつの誕生日プレゼント選ぶの、手伝ってくれない?」
佑一は両手を合わせ、懇願するように言う。
鈴菜は眉を上げた。