センセイと一緒 ~feel.Naoki~
鈴菜は首をひねった。
……よく思い出せない。
二人はしばし考えていたが、やがて佑一が諦めたように首を振った。
「わかんねぇから、そこはオレが調べておくよ。……でもって、日にちなんだけど。今度の日曜でいい?」
佑一の言葉に、鈴菜は頷いた。
日曜は理系科目のため、午後は生物のみだ。
直樹が物理の講義を受けている間に買いに行けばいいだろう。
「うん、わかった」
「じゃあよろしく頼むね~、森下さん」
佑一は少し笑い、踵を返した。
鈴菜もメモをポケットにしまい、教室の方に足を向けた。
その時。
教室の方から直樹が歩いてくることに気付き、鈴菜は足を止めた。
直樹はじっと射るように鈴菜を見つめている。
……いつになく鋭い、その視線。
直樹は鈴菜の前まで歩み寄ると、じっと鈴菜を見下ろした。