センセイと一緒 ~feel.Naoki~
直樹に連行されたのは、別棟の2Fにある生徒会室だった。
ちなみに鈴菜は生徒会室に入ったことはない。
生徒会室に入った瞬間、鈴菜は背を壁に押し付けられた。
いつもと違う直樹の様子に、鈴菜は背を強張らせる。
「……な、直樹?」
驚き、掠れた声で言った鈴菜に。
直樹は唇の端に笑みを浮かべ、顔を近づけた。
トンという音とともに直樹の両手が鈴菜の耳元の壁につく。
直樹の腕に顔を挟まれる形となり、鈴菜は息を飲んだ。
「鈴菜。……ひとつ聞きたい。答えて?」
直樹はじっと鈴菜を見つめ、口を開く。
その瞳に浮かぶ昏い光と、ほのかな熱情。
鈴菜はなすすべもなく直樹を見つめていた。
「この頃、佑一といろいろ話してるみたいだけど。……一体何を話してるわけ?」