センセイと一緒 ~feel.Naoki~



鈴菜は必死に首を振るが、直樹の唇は止まらない。

やがて唇が鎖骨に触れる感触とともに、ぽろっとブラウスの一番上のボタンが外された。

鈴菜はひっと息を飲んだ。


――――怖い。


鎖骨の下に直樹の唇が触れる。

唇は次第に下へと移動していく。

胸の底から湧き上がる恐怖はやがて極限まで達した。


瞬間。

鈴菜は全身で叫んでいた。



「いや――――っ!!」



叫びとともに、渾身の力で直樹の肩を突き飛ばす。

――――それは無意識だった。

鈴菜も直樹も、驚いたようにお互いを見た。

何がどうなったのか、わからない。

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