センセイと一緒 ~feel.Naoki~
その日の昼。
鈴菜は和泉とともに中庭で昼食をとっていた。
「……で、どう? 特進は」
「まだよくわからないけど……。補講はかなり多そうな感じ」
「ま、そうだろうね。夏休みもほとんど補講でしょ?」
「うん……」
8月の半ばに勉強合宿があるものの、それ以外はほとんど学校で補講だ。
今年の夏休みはないに等しい。
とほほと思いながら鈴菜は弁当をつついていた。
その隣で、和泉も弁当に箸を伸ばしながら口を開く。
「そういえば、委員とかはもう決まったの?」
「うん。私、また学級委員になっちゃった」
「……え?」
「笠原君が委員長だからあまり心配はしてないけど。しかもね、今日の席替えで笠原君の隣の席になったの。すごい偶然だよねー」