センセイと一緒 ~feel.Naoki~
鈴菜は笑いながら言う。
和泉はまじまじと鈴菜を見た。
……何か言いたげなその瞳。
「……なんかそれって、偶然ていうかさ。明らかに作為……」
「ん?」
「あぁ、いや、何でもないよ」
和泉は慌てた様子で言い、弁当に視線を戻した。
……そのどこかぎこちない仕草。
訝しむ鈴菜に、和泉は少し笑って口を開いた。
「そういえばさ。……何? 相談したいことって?」
「あ、それなんだけどね……」
鈴菜は体育祭での柊史と尚哉のことをかいつまんで話した。
和泉の目がみるみるうちに丸くなる。
……そして5分後。
和泉ははーっと息をついて鈴菜を見た。
「なんか、あたしが知らないうちにとんでもないことになってたんだね……」
「……」
「しかも生徒じゃなくって、両方とも先生って。鈴、あんた年上キラーの素質があるかもしれないよ?」