センセイと一緒 ~feel.Naoki~



年上キラーの素質。

……どんな素質だ、それは。

鈴菜は軽く首を振り、言った。


「ううん。そうじゃないと思う。柊ちゃんはからかってるだけだと思うし、白崎先生には別に好きな人がいるし」

「……え、そうなの?」


和泉は驚いたように目を見開いた。

鈴菜はこくり、と頷きお茶を一口飲んだ。


「ま、鈴はこれから特進コースだからね。勉強漬けになるから、あまり気にしない方がいいかもね?」


和泉は呟くように言う。

鈴菜は首を傾げた。


「……それに今はあいつもいるし。今この状態で割り込むには、相当思いつめた覚悟が必要だよね。それに二人とも教師だし、さすがにそこまでは……」

「……え?」

「イヤ、何でもないよ。こっちの話!」


アハハ、と和泉は笑い鈴菜の肩をぽんと叩いた。

鈴菜は怪訝そうな顔をしながら、再び弁当に箸を伸ばした。


< 17 / 211 >

この作品をシェア

pagetop