センセイと一緒 ~feel.Naoki~
年上キラーの素質。
……どんな素質だ、それは。
鈴菜は軽く首を振り、言った。
「ううん。そうじゃないと思う。柊ちゃんはからかってるだけだと思うし、白崎先生には別に好きな人がいるし」
「……え、そうなの?」
和泉は驚いたように目を見開いた。
鈴菜はこくり、と頷きお茶を一口飲んだ。
「ま、鈴はこれから特進コースだからね。勉強漬けになるから、あまり気にしない方がいいかもね?」
和泉は呟くように言う。
鈴菜は首を傾げた。
「……それに今はあいつもいるし。今この状態で割り込むには、相当思いつめた覚悟が必要だよね。それに二人とも教師だし、さすがにそこまでは……」
「……え?」
「イヤ、何でもないよ。こっちの話!」
アハハ、と和泉は笑い鈴菜の肩をぽんと叩いた。
鈴菜は怪訝そうな顔をしながら、再び弁当に箸を伸ばした。