センセイと一緒 ~feel.Naoki~
「……K大より一つ上っていうと、M大やC大あたり?」
「ん、まだ詳しく調べてないけど。そのあたりになるのかな……」
ちなみに直樹が志望しているN大は、さらにもう一つ上のランクになる。
鈴菜にとっては遥か雲の上の世界だ。
N大は隣の県にあり、ここからだと新幹線で一時間ほどかかる。
うーんと考え込んだ鈴菜に、直樹は口を開いた。
「ね、鈴菜。今度の土曜、塾が終わったら俺の家に来ない?」
「……え?」
「うちの親、M大出身だから資料があるかも。それに俺も去年、N大とC大について調べた資料があるから、一緒に見てみる?」
それは初耳だ。
けれど資料を見せてもらえるなら有難い。
両親に相談する前にできるだけの情報は頭に入れておいた方がいいかもしれない。
鈴菜は直樹の提案に、こくりと頷いた。