センセイと一緒 ~feel.Naoki~
土曜日。
塾の後、鈴菜は直樹の家へと向かった。
直樹の家は駅前から徒歩で10分ほどの閑静な住宅街の中にある。
家の敷地や大きさは鈴菜の家と同じくらいだが、まだ比較的新しい感じだ。
土曜日だからご両親がいるかもしれない。
と緊張する鈴菜の前で、直樹はバッグから鍵を取り出してガチャッと開けた。
「……え?」
唖然とする鈴菜に、直樹は悪戯っぽく笑って言う。
「俺の親は外資系で共働きなんだ。土日もほとんど家にはいないよ」
「……そ、そうなの?」
「ちなみに親の帰宅予定は明日の夕方。沙月も部活の合宿で明日まで不在だよ」