センセイと一緒 ~feel.Naoki~
「ひょっとして、あの時の『なおきくん』!?」
「……ようやく思い出してくれた?」
「う……うそっ……」
鈴菜は両頬を手で押さえ、目を白黒させた。
でも確かに、面影は似ている。
というか本人がそう言っているのだから本人なのだろう。
「そ、そうだったんだ……。知らなかった……」
としみじみ言う鈴菜に、直樹はくすりと笑った。
……その、優しく愛しげな笑み。
思わずドキッした鈴菜の髪を、直樹は優しく撫でる。
「まさか高校で再会できるとは思ってもみなかった。でも俺はずっと君に会いたいと思っていたから、再会は運命だと思った」
「……直樹……」
「あのとき、……中庭の桜の下で君を見た時。夢かと思った。まさか君が……」