センセイと一緒 ~feel.Naoki~
と、言いかけた直樹だったが。
途中で慌てたように言葉を止めた。
口元を押さえ、目を伏せて鈴菜から視線をそらす。
その目元がかすかに赤く染まっている。
「……?」
鈴菜は訝しむように直樹を見た。
……桜の下……。
……桜……
――――記憶の奥で蘇る、桜の記憶。
木漏れ日が差し込む、中庭の芝生の上。
満開の桜の下。
さざっという風の音とともに、桜の花びらが降り注ぐ。
その下で……。
「……」