センセイと一緒 ~feel.Naoki~
鈴菜は胸がドキドキしてくるのを感じた。
……まさか。
あのときの……声は……
あのとき唇に触れたのは……。
「ねえ、ひょっとして……」
「……」
「あの時、キスしたのって……」
鈴菜の言葉に。
直樹は視線を逸らしたまま、かすかに、けれどはっきりと頷いた。
鈴菜は驚きのあまり仰け反った。
あの口づけは……
――――幻では、なかったのだ。
「ごめん、鈴菜。眠ってる君に、卑怯だってわかってはいたけど……」
「……っ」