センセイと一緒 ~feel.Naoki~
鈴菜は言いながら、シンクの籠の中に置いてあった包丁を手に取った。
タマネギを洗い、包丁で切っていく。
その隣で、直樹は料理鋏で長ネギやソーセージを切っていく。
……どうやら包丁はあまり使わないらしい。
確かにアメリカ的というか、ワイルドな感じだ。
ちなみにこれから作るのは上海焼きそばらしい。
「味付けはウェイパーとオイスターソースでいいかな。無難なのがいいよね?」
と言いながら直樹は手早く野菜と麺を炒めていく。
よくわからないがとても美味しそうな匂いが辺りに漂う。
やがて焼きそばが出来上がり、直樹はフライパンから大皿に麺を移した。
一人前ずつ分けるということはどうやらしないらしい。
「あとは適当に取って食べればいいかな」
やはり全体的にワイルドな感じだ。
でもなんとなく直樹らしい気もする。
鈴菜はくすりと笑い、出来上がった焼きそばをリビングへと運んだ。