センセイと一緒 ~feel.Naoki~




鈴菜は言いながら、シンクの籠の中に置いてあった包丁を手に取った。

タマネギを洗い、包丁で切っていく。

その隣で、直樹は料理鋏で長ネギやソーセージを切っていく。

……どうやら包丁はあまり使わないらしい。

確かにアメリカ的というか、ワイルドな感じだ。

ちなみにこれから作るのは上海焼きそばらしい。


「味付けはウェイパーとオイスターソースでいいかな。無難なのがいいよね?」


と言いながら直樹は手早く野菜と麺を炒めていく。

よくわからないがとても美味しそうな匂いが辺りに漂う。

やがて焼きそばが出来上がり、直樹はフライパンから大皿に麺を移した。

一人前ずつ分けるということはどうやらしないらしい。


「あとは適当に取って食べればいいかな」


やはり全体的にワイルドな感じだ。

でもなんとなく直樹らしい気もする。

鈴菜はくすりと笑い、出来上がった焼きそばをリビングへと運んだ。



< 189 / 211 >

この作品をシェア

pagetop