センセイと一緒 ~feel.Naoki~



……直樹と体を重ねてから。

二人はこれまで以上に一緒に居るようになっていた。

平日も土日も……

もちろん受験生なので勉強漬けではあるが、常に隣にいるような状態だ。

ぼうっとする鈴菜に、直樹は甘い声で囁く。


「だから、鈴菜。俺達、一緒の大学に行こう? 遠恋なんて無理だ」

「……え?」


鈴菜は朦朧とした頭で直樹の話を聞いていた。

――――が。

その言葉が意味することに気付き、息を飲んだ。

一緒の大学、って。


「え……ええっ!?」


突然のことに、鈴菜は思わず声を上げた。

……そんな、まさか……。

鈴菜もそのことは考えていないわけではなかった。

直樹と鈴菜は志望大学が違う。

だから遠恋になるのは仕方ないかな、と漠然と思ってはいたのだが……。


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