センセイと一緒 ~feel.Naoki~
「俺がK大にするか、鈴菜がN大にするか。……どちらかだな」
「え、直樹、……ちょ、ちょっと……」
「でなければ二人とも社会人になって、結婚するか。……ま、これは選択肢としては確率低いかな?」
直樹の言葉に、鈴菜は背を仰け反らせた。
直樹は本気で言っているのだろうか。
しかし、直樹の表情は真剣そのものだ。
鈴菜は息を飲んだ。
「M大やC大って選択肢も考えたけど、教員課程がないからね。となるとK大かN大かな?」
「……え、えええっ……」
「ああ、人文はどちらもあるから安心して。さ、鈴菜、どっちにする?」
どっち、って……
そんなあっさりと決められることではない。
というか直樹がそんなことを考えていたというのも初耳だ。
と言った鈴菜に、直樹はひとつ息をついて言った。