センセイと一緒 ~feel.Naoki~
放課後。
教室に戻った鈴菜は、直樹に事の顛末を報告した。
直樹は驚いたように鈴菜の話を聞いた後、目を細めて嬉しそうに笑った。
「……となると君も、N大を目指すってことだね?」
「うん。受かるかどうかはわからないけど」
「大丈夫だよ。俺がついてる。君の学力を極限まで上げてあげるから」
極限まで、って……
自信に満ちたその言葉。
……何か嫌な予感がする。
鈴菜はひぃと青ざめた。
「そうなると俺も鈴菜も、前期はN大で後期はK大ってことになるかな」
「……そうだね」
「じゃあ早速、今日から頑張ろうか? さ、鈴菜、問題集出して?」
……悪夢再び。
鈴菜は内心でえぐえぐ泣きながら、机の中から問題集を取り出した。