センセイと一緒 ~feel.Naoki~
「……じゃあ、その上の問題から解いてみようか?」
「う、うん……」
まるで先生のようだ。
鈴菜は直樹に言われた通り、少し簡単な問題からやってみることにした。
しかし。
「あ……うーん??」
これも答えが合わない。
鈴菜はなんだか申し訳なくなり、顔を上げて直樹を見た。
「ご、ごめんね笠原君。せっかく教えてくれたのに。……あとは家で復習してくるよ」
「……え?」
「これ以上笠原君に迷惑かけるのも申し訳ないし。だから……」
と言いかけた鈴菜だったが。
直樹はいつもの爽やかな微笑みを浮かべ、軽く首を振った。