センセイと一緒 ~feel.Naoki~
――――二時間後。
鈴菜は内心半泣きになりながら問題集に向かい合っていた。
既にクラスメイト達は帰り、教室には二人しかいない。
……予感は的中した。
鈴菜は疲労で朦朧としかけた頭を捻りつつ、必死に問題を解いていた。
その横で直樹がペンを片手に答えをチェックしていく。
「三問目と四問目、答えが違うよ。もう一回やり直しね?」
「……ううっ……」
「五問目は合ってるね。でも解き方がちょっと回りくどいかな。もう一度考えてみて?」
「……はあっ……」
「これが終わったら、応用問題をやってみようか? ……ああでも、六問目がまだか。六問目が終わってから次に行こうか」
「……あうっ……」
鈴菜は内心でえぐえぐと泣きながらペンを動かしていた。
……言い方は柔らかいが、直樹は相当スパルタだ。
自分のために時間を割いてくれるのはありがたいが、しかし……。
というか前はここまでスパルタだったろうか?
と肩を落とす鈴菜に、直樹は笑いながら言う。