センセイと一緒 ~feel.Naoki~
7月の頭。
今日は新しいクラス編成が発表される日だ。
鈴菜は廊下に貼り出されたクラス名簿をチェックしていた。
……と。
「……っ!?」
特進コースの中に自分の名前を発見し、鈴菜は思わずひっと声を上げてしまった。
まさか、通るなんて……
と思った鈴菜の横で、和泉も驚きの声を上げる。
「えっ!? 鈴、特進で希望出したの!?」
「……う、うん」
「なんで!? 全然知らなかったよ、あたしっ」
和泉は鈴菜の肩を掴み、顔を覗き込みながら言う。
鈴菜はため息をつき、口を開いた。
「……親が、どうしてもK大に行けって。死んでも行けって……」
「……」
「特進でダメなら、死しても屍は拾ってくれるって。でもそうじゃなければ……」
「……なんだかとても悲壮な決意だね、鈴……」