センセイと一緒 ~feel.Naoki~
和泉ははぁと息をつき、肩をすくめた。
鈴菜はもう一度クラス名簿を見上げた。
……なんかまだ、信じられない。
と、その時。
「……あれ、森下さん?」
横から声を掛けられ、鈴菜は顔を上げた。
見ると、廊下の奥から見覚えのある人物が歩いてくる。
レイヤーカットの黒髪に、精悍な頬。朝焼けの空を映したかのような瞳。
直樹だ。
なんだか直樹に会うのは久しぶりのような気もする。
鈴菜は少し笑い、直樹に言った。
「これから同じクラスだね。よろしくね、笠原君」
「……え?」
直樹は驚いたように目を丸くした。
壁に貼られたクラス名簿を見、さらに目を丸くする。
「……!!」
その朝焼けの空を映したかのような明るい瞳が、驚愕で見開かれている。
そこまで驚かなくても……。
と肩を落とした鈴菜に、直樹は慌てた様子で言った。