センセイと一緒 ~feel.Naoki~




佑一の言葉に、鈴菜は驚いて眉を上げた。

佑一は直樹の席に座り、鈴菜の机の上からアンケートの束を半分取った。


「16時に水咲と待ち合わせだから30分だけだけどね~。でも少しでも手伝った方が、早く終わるでしょ?」


佑一はペンを取り、アンケートをめくり出す。

鈴菜は少し笑い、口を開いた。


「ありがとう、望月君。助かるよ」


言い、鈴菜も再び集計作業に戻った。

望月君は案外親切なのかもしれない。

彼女が鈴菜と同じ部活だったからというのもあるのかもしれないが。

と、そこで。

鈴菜はふと疑問に思い、佑一に聞いてみた。


「ね、望月君」

「んー?」

「望月君は、松井さんのどういうところが好きなの?」


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