センセイと一緒 ~feel.Naoki~



「……あいつと何か話してたの、森下さん?」

「あ、うん。アンケートの集計を手伝ってくれたの」

「……あいつが?」


直樹は佑一が出ていったドアをちらりと見た。

しばし見つめた後、鈴菜に視線を戻して椅子に座る。


「……俺に言ってくれたら俺がやるのに」

「でも笠原君、忙しそうだし……」

「生徒会は生徒会、学級委員は学級委員だからね。委員長として、仕事を疎かにするわけにはいかないよ」


直樹はアンケートをまとめながら言う。

やはり直樹は真面目だ。

そんなところにも鈴菜は惹かれてしまう。

内心ドキドキしながら、鈴菜はアンケートの集計を続けた。



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