センセイと一緒 ~feel.Naoki~




見覚えのある長い黒髪の少女が校門のところに立っているのが見えた。

直樹の彼女だ。

鈴菜は心臓をぎゅっと掴まれたような気がした。

――――胸が痛い。


「……っ……」


もしここで直樹を待っていたら……

直樹が彼女と帰るのを見ることになるのだろうか。


そんなのは……

……耐えられない。


鈴菜は衝動的に鞄を取り、教室を飛び出した。

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