センセイと一緒 ~feel.Naoki~



翌日の昼。

鈴菜は中庭でランチを食べながら、和泉にこの一か月のことを報告していた。

夏休みはずっと補講だったため、あまり和泉と会う機会がなかった。

和泉はふむふむと頷きながら話を聞いていたが、鈴菜の話が終わった後、楽しげに笑った。


「へー。やっぱ特進は大変だね~」

「……うん」

「でさ。笠原とはどうなってんの?」


和泉の言葉に、鈴菜はうっと喉を詰まらせた。

和泉はニヤニヤ笑いながら鈴菜の顔を覗き込む。


「時間の問題かなーって思ってたけど。まだハッキリしてないの?」


それは、鈴菜の心のことだろうか。

鈴菜ははぁと息をつき、軽く首を振った。

< 67 / 211 >

この作品をシェア

pagetop