センセイと一緒 ~feel.Naoki~
翌週。
補講が始まり、鈴菜は通常授業の後、夜7時まで補講を受けていた。
毎日7時までというのはなかなかハードだ。
しかし勉強の甲斐あってか偏差値はだいぶ上がってきた。
これならK大学もA判定になるかもしれない。
――――19:10。
鈴菜は補講で使った数学の問題集をじっと見つめていた。
『命題と証明』がよくわからない。
必要条件と十分条件の違いって……
と、頭を抱え込んだ時。
「……どうしたの、森下さん?」
直樹に声を掛けられ、鈴菜はびくっと背筋を伸ばした。
直樹は隣の席から覗き込むように鈴菜の顔を見る。