センセイと一緒 ~feel.Naoki~
「楽しんでるだろ、芹沢?」
「当たり前でしょ。こんな楽しいこと、あたしが見逃すはずがないでしょ」
和泉はひとしきり笑った後、背筋を伸ばした。
真正面から直樹を見、口を開く。
「了解。協力してやるよ」
「ありがとう、芹沢」
「協力ついでに、ひとつアドバイスしとくよ。鈴は鈍感だから、相当はっきり言わないと伝わらないよ。これはもうあんたもわかってるとは思うけどね?」
「……」
「あと。鈴はひとつ、とんでもない誤解をしてる。これはあんたが聞いて、あんた自身でその誤解を解いた方がいい。……というわけで、頑張んなよ、元生徒会長サン?」
和泉の言葉に、直樹は訝しげに眉根を寄せた。
その肩をポンと叩き、和泉は中庭を後にした。
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