センセイと一緒 ~feel.Naoki~



翌日。

18:00。

鈴菜はボーダーチュニックにジーンズのハーフパンツという格好で、公園の椅子に座っていた。

携帯を開いて和泉からの着信を確認する。


「……」


和泉が相談って……何だろう。

和泉はいつも鈴菜の相談に乗ってくれるが、和泉自身の悩みを鈴菜に相談することはほとんどない。

中学の頃は、足の火傷のことなどを相談してきたりもしたが……。

高校に上がる頃、和泉は鈴菜に向かってこう宣言した。


『あたしは将来、起業して経営者になるから! でもってたんまり金稼いで、この足を治すの!』


そして宣言通り、和泉は経営学部を目指そうとしている。

なんというか、やはり男前な性格だ。


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