センセイと一緒 ~feel.Naoki~
消え入るような声で言った鈴菜の前で、直樹は何かを考えるように首を傾げた。
しばしの沈黙の後、ポケットから携帯を取り出し、ピピッといくつかボタンを押して画面に写真を表示する。
直樹はそれを鈴菜に差し出した。
「ひょっとして、この子?」
それは確かにあの校門の前にいた少女だった。
こくりと頷いた鈴菜に直樹は真剣な声で言う。
「これは、俺の妹だよ。名前は笠原沙月」
「……え?」
妹……。
鈴菜は呆然と写真を見た。
見ると、確かに直樹に少し似ていなくもない。
うそ……。