センセイと一緒 ~feel.Naoki~
鈴菜は物凄い勢いで抱きしめられた。
これまでにない力強い抱擁に驚き顔を上げる。
と、突然視界を塞がれ、鈴菜は目を見開いた。
「……!?」
この間とは違う、奪うような熱い口づけ。
熱に浮かされたように、何度も何度も角度を変えて口づける。
鈴菜はその口づけに心も体も溶けていくような気がした。
……鈴菜の全身を包み込む甘い柑橘系の香り。
その香りに包まれながら、鈴菜は耳元に直樹の囁きを聞いた。
「嬉しい。……本当に、嬉しい」
「笠原君……」
「君が好きだよ。大好きだ。……ずっと大切にするから……」
言葉とともに、再びキスが降ってくる。
……温かく、優しいキス。
直樹の心が鈴菜の心の中に流れ込んでくる。
鈴菜はその熱い想いを感じながら、そっと目を閉じた。