センセイと一緒 ~feel.Naoki~
三章

1.意地悪?




月曜日の昼休み。

鈴菜は中庭で和泉に土曜の顛末を報告していた。

……というか。


「まさか和泉じゃなくて笠原君が来るとは、思ってもみなかったよ……」


鈴菜にとっては、あれはまさに青天の霹靂だった。

笠原君が来るとわかっていたら、もう少し女の子らしい格好をしたのに。

と上目づかいで見る鈴菜に、和泉はカラカラと笑う。


「だって鈴、笠原が来るって言ったら来なかったでしょ?」

「そんな、ことは……」

「ま、いいじゃん。うまくいったんだしさ。あたしに感謝してよ、鈴?」

「……」


感謝はしている。が……

なんだか素直にそう言えない。

押し黙った鈴菜に、和泉は笑いながら言った。


< 92 / 211 >

この作品をシェア

pagetop