センセイと一緒 ~feel.Naoki~
「80%から20%下がるごとに、君は俺の言うことを一つ聞くというのはどう? 例えば60%ならひとつ、40%ならふたつ」
「……え、ええっ!?」
「逆に、80%以上なら、10%ごとに俺は君の言うことを一つ聞くよ。90%ならひとつ、全問正解ならふたつ。……君にとっては有利な条件だと思うけど?」
いや、有利とかそういう問題ではなく……
それに、ラインが80%ってそもそも高いような気がするのだが……。
あたふたする鈴菜に、直樹は少し笑って言った。
「大丈夫だよ、落ち着いてやればできる。……じゃあまた後でね?」
直樹は手を振り、教室を出ていく。
鈴菜はその背を呆然と眺めていた。