天使⇔悪魔
「……え?」
 
 
「だから何なんだよ、その最期の願いってのは。」
 
 
 
「そんなことも分からないんですか…?」
 
 
そう言うと女神はため息をついた。
 
 
「ため息をつくな!」
 
 
 
「…最期の願いというのはですね、天使にだけある特権のようなものです。」
 
 
「天使にだけある特権…?」
 
 
「はい。
その最期の願いを使えば、どんな望みでも叶えられます。」
 
 
 
「どんな望みも……だと?」
 
 
「そうです。
この最期の願いに…不可能はありません。」
 
 
 
「…その最期の願いを使えば、明友を救えるんだな!?」
 
 
「もちろんです。」
 
 
「…なら俺はそれで明友を救う。」
 
 
 
「……その娘を救う代わりに、あなたが犠牲になるとしても?」
 
 
 
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