天使⇔悪魔
「何で私のせいで家族が死ぬのっ!
おかしいでしょ!?」
 
 
 
「なら…あなたは自分の命を家族の為に渡すのですね?」
 
 
 
 
「…………あげるわ。」
 
 
私に今できる選択は、これしかなかった。
 
 
「おいっ、明友!何言ってんだよ!!」
 
 
「…だってこうするしかないじゃない。」
 
 
家族には関係ない。
 
だから、迷惑だけは絶対にかけたくなかった。
 
 
 
「だからって、そんな簡単に決めてんじゃねぇよっ!」
 
 
「簡単になんか決めてないっっ!!
 
 
これでいいの…。」
 
 
「ではあなたの命…頂戴します。」
 
 
 
そう黒魔は言った。
 
 
天使のような外見をしているにもかかわらず、残酷な目。
 
 
 
「では…さようなら。」
 
 
黒魔が私を殺そうとしたその瞬間……
 
 
 
「待って…」
 
 
 
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