天使⇔悪魔
もしかして、お母さんには白魔が見えないの…!?
 
 
 
「ねぇ、白魔ってお母さんには見えないの!?」
 
 
私は小声で白魔に話しかけた。
 
 
「ほんとにお前……馬鹿だな。」
 
 
「はぁ!?」
 
 
「ったりめー、見えねぇに決まってんだろ!
 
もし見えてたら、世界中が大パニックだ!」
 
 
「…言われてみれば。」
 
 
 
「ってもうこんな時間だっ!
行ってきます!!」
 
 
そう言うと私は家を飛び出した。
 
 
「いってらっしゃい。車に気を付けるのよ!」
 
 
 
車に気を付けろって…
もう私だって子供じゃないんだから。
 
 
それに丁度信号赤になっちゃったしー!
 
 
「おはようございます。」
 
 
不意に隣から声が聞こえた。
 
「黒魔っ!どこに行ってたの!?」
 
 
「散歩も兼ねて任務に行っていました。」
 
 
「ふーん。」
 
 
 
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