天使⇔悪魔
…私、死んじゃったのかな?
 
 
ガバッッ
 
 
「大丈夫でしたか?」
 
 
 
私は黒魔に抱き抱えられていた。
 
 
まさか…
 
「黒魔が私を助けてくれたの?」
 
 
「はい。」
 
 
 
「…どうして?」
 
 
黒魔は私の問いかけに驚いているようだった。
 
 
「だって…黒魔にとっては、私が死んだ方が都合が良いんでしょ?」
 
 
「はい、そうです。」
 
 
 
「なら……どうして?」
 
 
「……どうしてって…さっき、助けてって言いましたよね?」
 
 
 
「そんな理由で私を助けたの…?」
 
 
「はい。駄目でしたか?」
 
 
「全然だめじゃないよっ!
ありがとう。私を助けてくれて…。」
 
 
 
黒魔…
もしかして私が思っているよりも、全然優しいのかもしれない。
 
 
 
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